行政書士の本当の難易度【合格率から暴く試験の正体】
行政書士に興味があるけど、サラリーマンとして働きながらでも合格は可能なのかなど、実際どのくらいの難易度なのか知りたい
そんな人気の高い行政書士について、仕事内容や取得することのメリット、合格までに必要な勉強時間(学習時間)についてまとめました。
さらに、行政書士の難易度は実際どれくらいなのかを把握できるよう
- 合格率の数字から見える難易度
- 数字には表れない本当の難易度
についてもお伝えしています。
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第5章の過去問の活用法は社労士に合格するために知っておかないと損する重要知識ですので、資料請求【無料】して効率よく情報収集しましょう。
行政書士とは幅広分野の手続きを生業にできる仕事
行政書士法(昭和26年2月22日法律第4号)に基づく国家資格者で、他人の依頼を受け報酬を得て、官公署に提出する許認可等の申請書類の作成並びに提出手続代理、遺言書等の権利義務、事実証明及び契約書の作成、行政不服申立て手続き代理等を行う仕事です。
さらに先ほど挙げた依頼された通りの書類作成を行ういわゆる代書的業務から、複雑多様なコンサルティングを含む許認可手続の業務へと移行してきており、高度情報社会における行政手続の専門家として国民から大きく期待されている資格です。
引用:日本行政書士会連合会
行政書士は学歴や国籍などの受験資格が定められておらず、一定の点数以上取れば合格という分かりやすい目安があるので、頑張れば誰でも合格可能というモチベーションを維持しやすい試験です。
しかも、合格したら「官公庁に提出する書類申請のことなら何でもご相談下さい」と言えるくらい、幅広い分野の手続きを生業にできる仕事です。
行政書士の試験勉強の過程で得られる3つの財産
行政書士の試験合格によって、行政書士有資格者しかできない仕事である独占業務が与えられたり、夢の独立開業など資格を取得することによるメリットはもちろん多々あります。
それだけでなく、行政書士を勉強することで実はこれからの活きていく上で
- 忍耐力
- 私生活でのトラブル防止力
の2つのスキルが得られます。
コツコツ勉強した内容とその労力は、社会で生きていくためのかけがえのない財産に必ずなります。
忍耐力
誰でも合格するチャンスがある試験ではあるものの、行政書士の勉強は簡単ではありません。
簡単でないうえに、法律科目の条文などを覚える作業はストレスがかかります。
実際、私はイライラしながら参考書を読んでも頭に入ってこず、結局読み直しになって時間がムダになったことも数知れず・・・。
イライラを我慢して「合格」に向け自分の「計画」どおりに勉強をこなし続けていったことが、忍耐力が育ちました。
その結果、苛立った自分の心にすばやく折り合いをつけられるようになり、難解な文章も一読で正しく理解できる、精神力を身につけました。
私生活でのトラブル防止力がみにつく
行政書士の科目の中で民法を学べぶことで、私生活でのトラブル防止力が身につくことは間違いありません。
民法は、相続・借金・契約・所有権など自分の身の回りでも起こりうる出来事について定められた法律です。
私が実際に出くわしたケース
隣家の庭木が我が家との境界を越えてニョキニョキ枝を伸ばし、我が家の窓を突き破りそうでした。
ふつうに考えたら、危ないから自己防衛で枝を切ってもいい気がしますよね。
しかし、民法上そんな権利は存在しないため、法律上の観点からいくと法律違反に抵触してしまうのです。
幸い、我が家は隣家と関係が良好だったのでコミュニケーションをとって枝を切らさせていただきました。
しかし、場合によってはご近所トラブルにもなりかねない内容でもあり、もし民法を知らずに勝手に枝をきってしまったら・・・と考えると、行政書士で学ぶ民法は知っておいて損はない知識ばかりです。
民法とは法律上の常識を身につけることと同義であり、いざという時に然るべき場所で争うことになったとしても困らなくなります。
行政書士の年収の現実
年間売上高 | 人数 | H25(%) | H26(%) |
500万円未満 | 4,796 | 78.0% | 75.9% |
1,000万円未満 | 702 | 11.4% | 11.0% |
2,000万円未満 | 309 | 5.0% | 5.9% |
3,000万円未満 | 114 | 1.9% | 1.8% |
4,000万円未満 | 55 | 0.9% | 0.8% |
5,000万円未満 | 34 | 0.6% | 0.8% |
1億円未満 | 46 | 0.7% | 0.7% |
1億円以上 | 17 | 0.3% | 3.0% |
参考日本行政書士会連合会(日本行政2018年10月号 P.29)
年収データだけをみてしまうと割に合わない年収
年商500万円未満が全体の78%を占めています。しかも年商ですので、経費があまりかからない士業と言えども、税金も考えると、お世辞にも儲かっているとは言えそうにありません。
行政書士の約8割が年商500万円未満はさすがに夢がないと感じてしまうはずです。
しかし、ここには大きなからくりが存在します。それは、あくまで義務ではなく任意解答な点にあります。
本当に稼いでいる人の回答率が高いとは言い切れない
私の周りの行政書士に話を聞いても500万円未満の年商が約8割はさすがにあり得ません。
感覚として大多層のレンジは500~1,000万円未満です。
あくまで推測にすぎませんが稼いでいれば稼いでいる人ほど未回答で、稼いでいない人ほど不満や意見を言いたくて回答する傾向にあります。
これは悪い口コミはすぐに話が出回るのに、良い口コミはなかなか広がっていかないのと一緒です。
この前提を踏まえたうえで、年収1,000万円以上が約1割、1億円以上が3%も存在することを考えると、やり方次第で高収入が十分狙えるプレミア資格だと言えます。
行政書士に必要な勉強時間(学習時間)
行政書士の科目ごとの勉強時間(学習時間)の目安
私が実際に初学で勉強してかかった時間を参考に記載します。
科目 | テキストで学ぶ | 過去問を解く | 合計 |
憲法/基礎法学 | 40時間 | 130時間 | 170時間 |
民法 | 65時間 | 240時間 | 305時間 |
行政法 | 70時間 | 260時間 | 330時間 |
商法 | 15時間 | 50時間 | 65時間 |
一般知識 | 25時間 | 85時間 | 110時間 |
総合計 | 215時間 | 765時間 | 980時間 |
一般的には600時間と言われていますが、この勉強時間では間違いなく足りません。
一発合格を目指すのであれば、1,000時間ほどの学習時間を確保することをおすすめです。
なかでも、民法と行政法の攻略が合格突破に大きなカギとなります。
行政書士の科目の中で勉強時間がかかる科目は民法と行政法
効率的に合格を狙うには配点が高い科目である行政法(76+16+20点)と民法(36+40点)の科目を中心に勉強することです。
なぜならこの2科目だけで、300点のうち188点と約60%もの割合を占めるからです。
この2科目は勉強量が多くてなかなか進みまないため、モチベーションが下がってしまい行政書士の勉強を諦めてしまう人が続出します。
タスクの見える化がモチベーションを保つコツ
そこで、あらかじめやる気の出る仕組みを作っておくことが重要です。
とても簡単でタスクの見える化をするだけです。
具体的には、自分ができたらところを塗りつぶす、はなまるを書く、シールを貼る、何でもOKです。
これによって達成できていない項目がひと目で分かるようにし、やらなければいけない義務感にかられるようにすることで、行政書士の勉強をしないと不安になっていきます。
すると、勉強しないことが気持ち悪くなり、習慣化が図れます。
行政書士の試験概要(試験内容)
試験会場
全国どの会場でも自分の好きな場所を選べます。
受験資格
年齢、性別、学歴等関係なく、誰でも受験可能です。
行政書士の試験日程
毎年1回、11月の第2日曜日、午後1時から午後4時までです。
行政書士の受験料
7,000円です。
合格要件
合格するためには次の要件のいずれをも満たさなければなりません。
- 行政書士の業務に関し必要な法令等科目の得点が、満点の50パーセント以上である者
- 行政書士の業務に関連する一般知識等科目の得点が、満点の40パーセント以上である者
- 試験全体の得点が、満点の60パーセント以上である者
(注)合格基準については、試験問題の難易度を評価し、補正的措置を加えることがあります。
行政書士試験の申込期間
申込は8月初旬から可能で、申込み後、不備等の連絡がなければ、10月中旬~下旬に受験票が届きます。
なお、例年7月第2週あたりから一般財団法人行政書士試験研究センターのホームページに試験案内が掲載されますので、詳細は下記よりご確認ください。
合格率からみる行政書士の難易度
合格率の推移
年度 | 受験申込者数 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
令和元年度 | 52,386人 | 39,821人 | 4,571人 | 11.5% |
平成30年度 | 50,926人 | 39,105人 | 4,968人 | 12.7% |
平成29年度 | 52,214人 | 40,449人 | 6,360人 | 15.7% |
平成28年度 | 53,456人 | 41,053人 | 4,084人 | 10.0% |
平成27年度 | 56,965人 | 44,366人 | 5,820人 | 13.1% |
平成26年度 | 79,590人 | 63,907人 | 4,133人 | 6.5% |
平成25年度 | 70,896人 | 55,436人 | 5,597人 | 10.1% |
平成24年度 | 75,817人 | 59,948人 | 5,508人 | 9.2% |
平成23年度 | 83,543人 | 66,297人 | 5,337人 | 8.1% |
平成22年度 | 88,651人 | 70,586人 | 4,662人 | 6.6% |
受験者数がピークであった平成22年度と直近の平成29年度を比較すると、約3万人も減少しています。
受験者数は減少しているものの国家資格(国の思惑)であるため、毎年4,000~6,000人と一定の合格者数を維持しています。
受験者数が減少している現在こそ、行政書士の試験を突破し資格を取得するチャンスは高まっているのです。
合格率が低い理由
受験資格に制限がないため記念受験者が多数いる
行政書士は士業としてステータスが確立されています。
さらに、社労士よりも世間での認知度が高く、司法書士に比べると難易度が低くいため、「もしかしたら受かるかもしれない」とみんなが憧れやすい資格の代表格です。
しかも受験資格が「誰でも可」となっていいますので、大変手を出しやすい資格です。
年代 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
10歳代 | 547人 | 45人 | 8.3% |
20歳代 | 6,733人 | 862人 | 12.8% |
30歳代 | 9,010人 | 1,215人 | 13.5% |
40歳代 | 10,720人 | 1,299人 | 13.5% |
50歳代 | 8,387人 | 846人 | 10.1% |
60歳代以上 | 4,424人 | 374人 | 8.5% |
転職等を真剣に考えて受験しているであろう20~30代に比べると、10代、60代以上の合格率はかなり低いので、とりあえず受けてみようという意識の人が多く受験していると言えます。
1年に1回しか受けるチャンスがない
1年1度しか受けるチャンスが行政書士試験では、受かりたい気持ちが大きくなればなるほど、失敗が許されないプレッシャーは計り知れないものとなります。
普段は高得点がとれているのに、プレッシャーに弱いばっかりに、本来の実力を出し切れずに不合格になってしまった知り合いを何人もみてきました。
試験勉強以外にプレッシャーという自分の心との戦いに勝つことが求められることが行政書士を含めて、国家資格の試験の合格率が低い理由の1つとなっています。
記述式の問題がハードルになる
記述式問題は3問出されます。
1問20点×3問の合計60点で、「行政書士の業務に関し必要な法令等科目」のうち、1/4を占める。
回答(記号)を選択するのであれば、当てずっぽうでも運がよければ正解できます。しかし、記述式は分からなければ得点をとることすらできません。
つまり、運による合格は許されず、実力のあるもののみしか合格を勝ち取れない試験形式である点が難易度が高いゆえんです。
合格率に表れない行政書士試験の本当の難易度
行政書士の試験には一般知識が科目として存在します。
これは、政治経済社会に情報通信や個人情報保護という、幅が広すぎて何を勉強しておけばいいのかまったく見当のつかない曲者です。
にもかかわらず、この分野(1問4点、出題数14問)で、24点(6問)以上を取らないと試験に合格できない点が、行政書士試験の難易度を高める大きな要因となっています。
平成29年度問題を例に分析
情報通信は行政書士の試験に必要な科目なのか?疑問に思いながら試験勉強しました。
例えば、平成29年度の行政書士試験で問題47以降が一般常識問題となっています。
一般常識問題は全14問あり内訳は、
- 政治・経済・社会【7問】
- 情報通信・個人情報保護【4問】
- 文章理解【3問】
です。
情報通信・個人情報保護と文章理解は、ある程度得点が見込めます。
情報通信は少し難しい問題も存在しますが、IT分野のニュースに関心を持っていればおおよそ解答可能です。
政治・経済・社会の問題は異様に難しい
どうしようもないのが政治・経済・社会の問題です。
受験年時に話題となっている時事情報が問題となることが多く、しっかりと行政書士試験の対策をしてきた受験生ほど、残念な気持ちになる何とも言い表しようがない感覚を抱きます。
高校の政治経済の教科書を読んでおけばいいわけではなく、ニュースや新聞を読み、時流を読む必要があり、努力の割に得点獲得効率が悪い分野だといえます。
そのためヤマを張るという感じになります。行政書士に必要な知識が満点の人でも一般知識が20点なら不合格になるのですから、リスクの大きい賭けとなります。
濃淡をつけた勉強ができない人が多いため合格率が低い
一般常識の分野については過去問だけやる合格するための王道の勉強法となるのですが、それを知らずに政治・経済・社会の問題でも高い得点を獲得しようと貴重な勉強時間の多くを当ててしまい、他の重要科目がおろそかになってしまい不合格になってしまうケースが多いです。
ここが行政書士試験の合格率が低い理由の一端となっていると感じています。
一般常識科目の勉強対応法を知り合格率を高めよう
過去問の学習によって出題傾向がなんとなく見えたら、ニュースや新聞も一応見ますが、どれを覚えておくべきか自分では判断つかないので記憶は脳ミソまかせ、忘れたものは仕方なしと割り切ります。
そして試験当日、たいてい試験会場の入り口で資格の学校の職員さんが「今日はこの問題が出る!」というありがたい紙を配ってますので、一般知識のところだけありがたく拝見します。
最後のツメとして、一般知識は試験開始直後にやっつけておくということです。そうすれば、心にゆとりが生まれます。終了間際に時間配分を気にする必要がなくなり、落ち着いた精神状態で記述の回答を眺めなおしたりできます。
行政書士の難易度を偏差値(ランキング)形式で大公開
他資格と比較した難易度ランキングの前提
忙しく働いているサラリーマンでかつ資格取得はスキルアップの過程として考えている方を想定しているため、レベル高めと言われる国家資格に絞っています。漏れているものもありますが、あくまで筆者の独自かつ偏見で選出した資格の一覧であることを念頭にお読みください。
偏差値〔ランクSS〕
公認会計士
言わずと知れた、最高峰の国家資格です。上場企業などの決算書をチェックし保証することが主業務となります。
主に大企業を相手にした、「財務諸表監査」は公認会計士の独占業務となっています。東芝と結託して粉飾決算を見逃していたなんて例もありましたね。
会計士には管理会計に強い人が多いという印象を筆者は持っています。学ぶ内容も多岐にわたる会計系科目が存在するため、勉強に専念しないと合格は難しいです。平成29年の最終合格者の約半数は学生だったことが、それを如実にあらわしています。
働きながら独学で国家資格の取得を目指すことを考えると、一部のハイスペックな方を除いて、現実的な挑戦とは言えません。
勉強時間
1~3年
合格率
11.2%
一瞬、社労士の試験よりも合格率が高いじゃないかと感じます。公認会計士の勉強一本、もっと言えば人生のすべてをかけて臨んでいる人のなかでの11.2%です。安易に合格率が高いからという理由で判断すべきでないことは、推して知るべしです。
税理士
皆さんご存知のことだと思いますが、税務のスペシャリストです。中小企業との関りが一番深い士業で、中小企業の社長が経営の相談をする相手の約7~8割が、税理士であるとのデータが出ているほどです。
こちらも、目安勉強時間は2~5年となっているものの、税理士の先生にお話を聞くと10年勉強している人もざらにいる世界で、税理士試験の勉強自体をライフワークにしないと生きていけないとのことでした。私には、税法の丸暗記などは苦行の何もでもないです。税理士の先生(5科目合格)の勉強量は鬼レベルなんだと理解した後からは、時間の大半を資格試験だけに費やされていることに尊敬の念を抱くようになりました。一つのことに多くの時間を投入できるって、精神力が強くないとなかなかできることではないと思います。
勉強時間
2~5年
合格率
各科目約10~15%
実際に勉強してみるとわかりますが、ほうりつの条文丸暗記の量が半端なく、社労士の比ではありません。そのため、先ほどの公認会計士と税理士は、そのほかの資格と比べても図抜けています。
偏差値〔ランクS〕
弁理士
知的財産のスペシャリストです。理系の方の受験が大半であるとの印象を持っています。
国内もそうですが、海外進出時の産業財産権はとても重要な事項であり、当該分野においても非常に活躍されている士業です。
勉強時間
1~3年
合格率
約10%
司法書士
従来からの軸足である不動産登記・商業登記の「登記業務」など法律の専門家です。
筆者は創業相談も多く受け、一緒に創業計画書も作成をしますが、その際に法人で創業する(福祉・介護事業に多い印象です)際は定款の作成が求められるため、司法書士の先生をご紹介することがあります。
勉強時間
1~3年
合格率
約3%
偏差値〔ランクA〕
恐らく、働きながら独学で合格を目指そうとすると、中小企業診断士・社会保険労務士・行政書士のなかでどれにしようか検討する方が多いのではないでしょうか。
社会保険労務士
人事・労務のスペシャリストです。中小企業診断士とのダブルライセンスで保有している人がとても多く、中小企業にとっては、税理士に次いで社会保険労務士はとても身近な経営者の相談相手です。
社労士の難易度は行政書士と同程度との認識が一般的にです。
勉強時間
6か月~1年
合格率
約7%
行政書士
代書屋のイメージが強い方も多いかもしれませんが、行政書士は国・県・市の実証明に関する書類作成・提出手続きなどの代理業務が主戦場です。取り扱う種類は1万種類近くあるとも言われています。
勉強時間
5カ月~1年
合格率
約10%
中小企業診断士
中小企業診断士は国家資格唯一の経営コンサルタント資格として位置づけられています。他の資格と違って法律などではなく、経営(マネジメント)に関する学ぶ内容となっています。中小企業の社長相手に会社を成長するためのアドバイスなどを行う仕事がメインです。
中小企業診断士の難易度は行政書士と同程度だと言えます。
勉強時間
8カ月~1年
合格率
約4%
行政書士と社労士はどっちの方が難易度が高い?
行政書士と社労士(社会保険労務士)の合格難易度(合格率・勉強時間)は同程度です。
しかし、合格基準で比較した場合社労士の方が厳しいため、コスパの良い資格は行政書士だと言い切れます。
直近過去10年の合格率
合格率でみると、社労士の方が4%ほど低いです。社労士は平成26年度の合格率が2.6%を筆頭に過去10年で10%を上回った年度はありません。
一方で、行政書士の合格率は近年は10%をゆうに上回る合格率となっています。
行政書士 | 社労士 |
10.35% | 6.42% |
勉強時間
行政書士も社労士もそれぞれ1,000時間程度であり、覚える知識量としては同程度と言えます。
行政書士 | 社労士 |
1,000時間 | 1,000時間 |
合格基準
ただし、勉強する時間数はさほどかわらないものの、合格基準の観点から考えると社労士の方が異常に厳しいです。
なぜなら、8科目もある全ての試験科目で3点以上(または4点以上)の得点することが絶対であり、苦手な科目が一つでもあれば即失格になります。
一方、行政書士の場合は法令等と一般常識という大きな枠組みのなかで50%以上の得点が足切りライン条件となっており、社労士と比較するとかなり緩めの基準だと言えます。
行政書士 | 社労士 |
法令等・一般常識のそれぞれで50%以上の得点できないと足切り | 8科目全ての試験科目で3点以上(または4点以上)の得点できないと足切り |
勉強時間
勉強時間は圧倒的に行政書士です。
さらに、宅建の学ぶべき科目は4つ、試験時間は2時間、出題数は50で、科目の中に民法が含まれていますが、行政書士に比べて非常に浅いレベルの知識か求められません。
行政書士 | 宅建士 |
1,000時間 | 400時間 |
合格基準
宅建士には足切りが存在しません。足切りがないのことは試験難易度を下げている大きな要因です。
なぜなら、得意な科目でがっつり点数を取ることで不得意科目をカバーする合格戦略も取れます。
しかし、行政書士は足切りラインが設定されているため、不得意科目をなくしつつ、民法・行政法を得意科目にしていく必要があります。
行政書士 | 宅建士 |
法令等・一般常識のそれぞれで50%以上の得点できないと足切り | 足切りなし |
まとめ
行政書士の難易度は、過去11年の平均合格率が10.35%と確かに高いです。
しかし、適切な方法で勉強を行えば確実に合格は可能です。
そのためには、過去問の徹底研究をすることが最短合格のためには必要となります。
行政書士の資格取得を通じて、ビジネススキルや自己防衛力を高めましょう。
関連記事行政書士の試験概要を徹底解説