行政書士試験に合格したいけど、仕事が忙しくなおかつ値段を考えると通学は現実的に難しい。
残りの選択肢である「通信講座」と「独学」ならどちらを選ぶのがベストなの?
行政書士試験合格を目指している人の中で、このような悩みを持っている人は多いはずです。なぜなら、私もその一人だったから。
私の場合は、
- 通信講座は自分のペースで学習出来たり、通学に比べて費用は抑えられるけど、どれを選べばよいのか
- 独学は学習にかかる費用は格段に安いが、自分で正しい学習ができるのか、学習ペースや量は問題ないのか
といった悩みを抱えていました。
結論だけ先にお伝えしておくと、
これは後の3つのノウハウに関連することですが、通信講座は独学に比べ
- 勉強方法の確かな習得
- 過去問を始めとした教材の質
- インプット・アウトプットの充実
において、圧倒的に効率よく学習ができるといった理由から、
通信講座の方がベター
です。
通信講座・独学のどちらを選択するかに時間をかけることは行政書士の合格を目指すうえで、ムダ以外の何物でもありません。
本記事を読み終えたら、すぐに次の行動にとりかかりましょう。
行政書士の通信講座と独学で悩むよりも前に知っておくべき3つのノウハウ
いきなり、行政書士の通信講座・独学の両者におけるメリットやデメリットを述べていこうと考えましたが、それよりも前に試験勉強を擦る上で、知っておかないと損をする
- 合格するための勉強の仕方を理解していることが大前提
- 過去問は最高の教科書
- インプットよりもアウトプット
の3つのノウハウについてお伝えしていきます。
行政書士の通信講座であろうが独学であろうが、どちらであっても使える内容であり、なおかつ試験合格には必須の知識ですので、必ず理解しておきましょう。
知っているか否かが合否に関わると考えれば、間違いなく知っておいて損はありません。
行政書士に合格するための勉強方法をイメージできているか
行政書士試験に合格するためには、
- 行政書士試験における正しい勉強(学習)方法をイメージできているか
かどうか最も重要です。
これに頭の良し悪しは全く関係なく、
- 行政書士試験(学習)における正しい勉強(学習)
- 行政書士試験で合格安全ラインをとるために必要な考え方
を身につけているかどうかだけです。
行政書士試験(学習)における正しい勉強(学習)
行政書士の試験勉強における正しい学習方法とは、
- 基本事項を徹底的に押さえ、合格必要最低点を取る勉強(学習)
につきます。
行政書士試験で合格安全ラインをとるために必要な考え方
行政書士の試験で合格安全ラインである7割をとるために必要なのは、
- 4割は思い切って捨ててしまう
ことです。
100点満点であろうが、6割であろうが合格には違いありません。
であるならば、限られた時間で勉強をしないといけない忙しいサラリーマン(社会人)は、強弱をつけた勉強によって、出題確率が高い分野や論点の重点的な勉強が合格安全ライン突破の大きなカギとなります。
4割に該当する思い切って捨ててよい問題(論点)
具体的に6割をとるための方法とはなにかについては、思い切って捨てる4割部分の問題がどんなものに当たるかを考えると分かります。
それは、
- 初見問題や奇問難問、出題頻度が低い問題(論点)
です。
普通に考えて、このような問題は多くの受験生が得点できません。
つまり、みんなが解ける問題を確実に正解することこそが行政書士試験合格への唯一の手段なのです。
確実に6割得点するために捨ててはいけない問題(論点)
先ほどの逆説となりますが、合格安全ラインである7割を確実に得点するためには、みんなが解ける問題である
- 基本的知識、出題頻度の高い問題の徹底理解
です。
つまり、行政書士の試験勉強(学習)の中で如何に効率よく基本事項を徹底理解できるかが、合格レベルに達する力をつけられるかに大きく比例しています。
このことをさらに掘り下げつつぶっちゃけた内容は、行政書の最短合格には勉強法がマジ大事【裏技あり】にてご紹介しています。
難問奇問や難しい論点(問題)などに目が行ってしまいがちですが、王道である基本事項の徹底理解こそが行政書士試験の合格を目指す上では、一番の近道となります。
行政書士の試験では過去問が最高の教科書
行政書士試験合格には、先ほどの通り基本事項の徹底理解が何より大切です。
そのための必須ツールとなるのが、
- 過去問
です。
行政書士の過去問は腕試しのために使う教材ではありません。むしろ、教科書は過去問の補助教材(辞書)であるとの意識を持っておくことです。
なぜなら、教科書を作成しているのは、行政書士の試験を運営している行政書士試験研究センターではなく、予備校だからです。
もちろん、試験問題を分析したうえで、教科書を作成していることは重々理解していますが、試験の決定権を握っているのは、あくまで行政書士の試験運営をしている行政書士試験研究センターです。
そうであれば、行政書士試験研究センターが出している唯一の問題集である過去問こそが社行政書士の試験勉強の教科書として重視すべきことは、ここまでお読みいただいた人であればご理解いただけるはずです。
過去問で知るべきは出題頻度の高い問題と出題傾向の把握
過去問を使う意味は、みんなが解ける問題を確実に正解することであり、やるべきことは、
- 出題頻度の高い問題の把握と徹底理解
そして、これを知るためには、一問一答形式になっている過去問がマストです。
さらに、収録されている過去問数が多いもの(最低10年)を選びましょう。
なぜなら、
- 一問一答形式だと細切れ時間(ちょっとした時間)を最大限活用できる
- 一問一答形式だと論点別になっており、重要度を示すマークがついていることが多く勉強の強弱すべき点を把握しやすい
- 収録されている過去問数が多いほど出題頻度の高さを自分自身で明確に理解できる
からです。
上記から、重点的に勉強すべき論点や分野は把握できるので、後は問題を解きながら徹底理解に努めていきましょう。
さらに、過去問のなかで理解重視と暗記重視のパターン別にわけて勉強すべき分野なども存在するため、注意が必要です。
過去問を完全マスターするため全ノウハウについては、行政書士の合格に導く過去問の解き方【これだけ抑えればOK】をご覧ください。
行政書士の試験勉強ではインプットよりもアウトプット力を高めること
インプットは知識を吸収する段階で、アウトプットはそれを基に問題演習し、実践力を養う段階です。
インプット期(学習開始~翌年7月)
インプット期は、
- 一通りの科目学習をしている段階で、それぞれの基本事項や重要論点を記憶できている
段階までを指します。
インプット期が4月までである理由は、どこの通信講座スケジュールをみても、全科目の学習を4月までに終えているケースがほとんどだからです。
具体的な勉強内容としては、基本テキストも読みながら、一問一答形式の過去問を使って知識をつける・整理することです。
アウトプット期(翌年8月~11月の直前期)
アウトプット期は、
- 憶えた知識を実践問題の中でどう使い、正解に導くかを訓練する、言わば実践力養成期間
です。
つまり、本格的に本試験形式と同様の五肢択一形式で問題演習をしていく段階です。
とにかく問題演習を繰り返し、本試験の形式に慣れていくと同時に、解答力もつけていきます。
結論:アウトプット力を高めよう
インプットとアウトプット、もちろんどちらも重要ですが、アウトプットなくして実力は向上しません。
ただ知識を憶えただけで何の問題演習訓練をしなければ、本試験で活かすことは絶対にできません。
そのため過去問学習に加え、模擬試験などで実力を試すことで、曖昧な知識や苦手分野も確認しながら、問題演習を通し徐々に実力をつけていくほかありません。
アウトプット>インプットを意識し、積極的にアウトプットをして実践力を高めることが大切です。
インプット・アウトプット期の具体的なスケジュールの立て方だけでなく、科目の一番最適な勉強の順番などより詳細な内容は、行政書士試験の合格を掴む学習・勉強スケジュールは超シンプルにて解説しています。
行政書士試験の通信講座の特徴と向いている人
メリット
通信講座で学習することのメリットは大きく2つです。
通学のように決めらえた時間、場所で学習する必要は、通信講座の場合ありません。
つまり、
- 時間や場所の融通が利き、ある程度自分でペースも作れるため、忙しいサラリーマン(社会人)でも勉強を継続できる
点が1つ目のメリットです。
次に、通信講座の場合は教材や講義動画などの合格に向けた効率的なカリキュラムが用意されているため、独学の比ではないほど勉強効率は高まります。。
さらに、その通信講座を利用し学習していくことで、自然とインプットもアウトプットも十分できるようになります。
以上から、
- ノウハウを駆使し作られた教材、充分な学習量を確保できるだけの学習カリキュラムがある
が2つ目のメリットとなります。
逆に独学の場合、教材も自分で選び、インプットもアウトプットも自分できちんと行うためのスケジュールや強い意志を持つ必要があります。
デメリット
通信講座のデメリットとして
- 独学に比べれば費用もかかる
- 学習を消化しきれるか懸念がある
の2つが挙げられます。
独学の場合、ほとんど費用はかかりません。高くついても数万程度ですが、通信講座の場合十数万はかかることがほとんどで、安くても5万程度かかります。
通信講座はスクールであり、ビジネスとして教材やノウハウを提供するため、独学よりも費用がよりかかる(デメリット)のは仕方ありません。
もう1つ、カリキュラム通りの学習を全て消化できるのかという不安です。
なぜなら、通信講座の場合、当然学習カリキュラムがあり、それにそって勉強するようプログラムされています。よって学習量は十分であり、インプットもアウトプットも申し分なく行うことができますが、その分膨大な学習量を全部終え、実力をつけることができるのかとの疑問がわいてきます。
インプットもアウトプットも相当量をこなすことになるので、消化不良になる恐れはあります。
しかし、行政書士試験の合格確率を高めいたいのであれば、それなりの労力と時間がかかるのは仕方ありませんので、カリキュラム通りやりきる覚悟が必要です。
通信講座の勉強に向いている人
通信講座の勉強に向いているのは
- 時間や場所に囚われず自分のペースで好きに学習でき、なおかつ勉強の量や質も確保したい(通学と独学の利点を満たしたい)
人です。
通信講座は通学のように決まった時間に決まった場所で学習する必要はなく、時間や場所の融通が利き易いです。
独学と圧倒的に異なるのは、そのスクールの教材やカリキュラムがあり、それをこなすことで学習量や質も確保できる点にあります。
おすすめ記事行政書士の通信講座5社の価格(費用)を比較した結論【コスパ最強】
行政書士試験の独学の特徴と向いている人
メリット
独学のメリットは
- 費用を安く抑えられる
- 学習時間もスケジュールも全て自分で決められる
です。
なんと言っても、独学の場合は費用がとにかく安いです。
通信講座が十数万~ほどかかるのに対し、基本テキストや問題集の購入はあるものの、トータルで見てもせいぜい5万程度と圧倒的に安く抑えられます。
そして、学習の時間もスケジューリングも、全て自分で決められます。
どの科目にどれくらいの時間をかけるのか、本番までの計画をどう立てていくのか、それを自分の裁量でできる点は、通学や通信講座のある程度決められた枠の中にはないことです。
デメリット
デメリットは
- 学習量や質に不安が残る
- 自己管理やモチベーションの維持が難しい
です。
独学の場合、通信講座のような行政書士試験ノウハウはありませんので、どうしても学習量と質の面では不利になります。
加えて、法改正事項がつきものの行政書士試験において、その情報収集も全て自分で行う必要があるため、
- 本当に充分な学習が確保できず、法改正も押さえられないまま、やみくもに非効率的な勉強をしてしまう
ことが最大のデメリットとなります。
また、独学の場合、学習に関することは全て自己管理となります。
時間、スケジュール管理はもちろん、モチベーションも常に維持する必要があります。
- スケジューリングができず、だらだらと時間だけが過ぎる
ような状態では、モチベーションも維持できず、やる気も消えていくのが普通です。
通信講座のカリキュラムのように一定のペースメーカーは存在せず、相当な意志の強さと根気が必要となるため、自己管理やモチベーション維持が難しいです。
独学の勉強に向いている人
独学に向いているのは
- とにかく学習費用を安く抑えたい
- 自分で情報収集やスケジュール管理がちゃんとできる
人です。
通信講座と比較して、費用は圧倒的に格安です。
しかし、全て自分で計画立て、必要な情報を収集し、自己管理しなければならないことは頭に入れおきましょう。
そのため、安く済ますことが第一で、自分流で学習でき、自己管理が徹底できる人以外は独学で勉強すべきではありません。
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まとめ
行政書士士試験に合格するため、通信講座と独学、どちらを選択すればいいのか
という疑問に関して、私の結論としては、通信講座をおすすめします。
どちらにもメリット、デメリットはあり、人によっても選択の基準は違うので、絶対ではありません。また、独学で合格できないわけでもありません。
しかし、行政書士試験合格に必要な要素を多く含み、より効率的に実践できるのは通信講座であることは間違いありません。
- 教材
- カリキュラム
- 学習指導
は、通信講座の方が充実しているのは当然ですし、インプットやアウトプットも十分行えるよう考えられています。
独学では情報収集の難しい法改正事項にも対応しており、改正点もちゃんと学ぶことができます。
費用面でも、独学より高くつくのは事実ですが、さほど負担にはならない額であることがほとんどです。
そして、何よりも、時間や場所に囚われず学習できるのは最大の利点です。
言わば、通信講座は通学と独学のハイブリットです。
私の実体験から、行政書士試験を早期に合格したいのであれば、独学よりも通信講座を選択した方がベターであると言い切れます。