- スタディング の行政書士講座で勉強しようか迷っている。スタディングは本当に自分に適した通信講座なのか。
スタディング(旧通勤講座)の行政書士講座をインターネットのバナー広告で見かけたことがある方も多いのではないでしょうか。
スタンディング(旧通勤講座)サイトを見ると、値段は大手予備校よりかなり格安で受講できます。しかし、大手予備校より行政書士講座の歴史が浅いのは明白であるため、本当に自分に合っている通信講座なのか不安になるのは当たり前です。
筆者も行政書士の通信講座を選ぶ時に同じような思いを持ったため、少しでもその不安解消につながればと感じ、行政書士である筆者が初回のお試し講座に申し込んで、実体験してみました。その率直な感想をお伝えしていきます。
結論としては、分からないことがあっても質問に対応していないこともあり、忙しい社会人でなおかつ初めて行政書士を学ぶ人にはあまり向いていません。初学者であれば、フォーサイトを選んだ方が合格率は高くなると感じました。
とは言うものの、
- 問題演習量が豊富
- 過去問集は問題の解説がだけでなくどのように解くべきかの解法講義で、過去問の解き方を効率的に学べる
点は非常に魅力的であり、学習経験者でなおかつあまり時間がとれない方に非常にあっている通信講座だと言い切れます。
目次
スタディングの行政書士講座の結論
スタディングの行政書士講座を実際に試してみた結論は、大手予備校と同じ位の量・質のカリキュラムがあることから
- 全くの初心者というよりは学習経験者でなおかつあまり時間がとれない方
に向いている通信講座です。
インプット用の基礎講座は大手予備校と同じ位の量があり、要点が絞り込みすぎによる最低限の知識しか書いていないということはありません。また、「テーマ別の問題集」「セレクト問題集」といった複数の問題集があり、また解法の講座もあるなど、問題演習も充実しています。
しかし、クレアールと比べるとテキストの品質や過去問の解説充実度などは明らかに劣り、フォーサイトよりも価格が高い通信講座という位置付けがスタディング(旧通勤講座)の通信講座だと感じました。
図解や表が豊富に使われており理解しやすいため、初学者であればフォーサイトを選択すべきです。
スタディングの行政書士講座の特徴
もうちょっとスタンディングの講座の特徴において、
- デメリット(悪い点)
- メリット(良い点)
のどちらもお伝えすることで、率直な感想をお伝えしていきます。
スタディングの行政書士講座のデメリット
スタディング(通勤講座)の行政書士講座のデメリットは
- 分からないことがあっても、質問に対応していない
- 老舗予備校に比べ、日が浅い
- 教育訓練給付金がない
の3つが大きく挙げられます。
それぞれの内容を順にご紹介していきます。
分からないことがあっても、質問に対応していない
スタディング(旧通勤講座) | クレアール | フォーサイト |
質問対応していない | 質問回数無制限で対応 | 質問回数制限ありで対応 |
クレアールの行政書士通信講座は、分からないこと(授業の内容や勉強方法)があったらメールでいつでも何度でも質問が可能です。また、フォーサイトも回数制限こそがありますが、質問可能です。
しかし、スタンディング(旧通勤講座)では悲しいことに講座内容に関する質問への対応はしていません。
いくら分かりやすい講座や教材があっても、理解度は人それぞれですし、分からないことがあっても教えてくれない(自分で調べるしかない)環境は初心者にとって致命的です。
そもそも初心者にとっては、分からないことが出てきた場合、何で調べればいいのかその手段がわからず、時間がかかり、通信講座のメリットである時間の短縮という点と矛盾してしまいます。
老舗予備校に比べ日が浅いため、出題傾向の研究精密度が低い
スタディングの講座はまだ大手予備校に比べ歴史が浅いです。クレアールなど予備校は、何年・何十年という歴史があり、その歴史の中で培ってきた経験やデータを元にした講座、教材が作成されています。
資格試験は人間が作っている以上、どうしても「クセ」があります。いわゆる「ここの箇所は例年毎年出題される」「ここの範囲は、今年出題されたから数年は出題されにくい」といった出題傾向です。
時間に限られた中で勉強する際、重要なのはいかに効率よく勉強(つまり出題傾向の高い範囲から優先的に勉強していくか)がポイントです。出題傾向の研究精密度といった点では、どうしてもクレアールなどの歴史の長い予備校よりも劣ってしまう部分です。
兼業受験生の中でも、特に毎日勉強にさける時間がない・曖昧などの理由で、
- 出題傾向の高い分野から優先的に勉強したい・勉強する分野を強弱をつけて勉強したい人
には不向きな講座です。
教育訓練給付制度がない
一定の要件を満たせば学費の20%が戻ってくるお得な制度ですが、スタディングの受講料は元々が安いので、そこまで気にする必要はないと思います。
スタディング(旧通勤講座)の行政書士講座は教育訓練給付金に対応してません。そのため、フォーサイトと定価はさほどかわりませんが、フォーサイトは教育訓練給付金を活用できるため、結果的に1万円もスタディング の方が高くなります。
先ほどの質問未対応や、出題傾向の研究制度の低さなども踏まえると、テキストなどの品質と値段のどちらも中間に位置する通信講座がスタディングだと言えます。
スタディングの行政書士講座を勉強するメリット
スタディング(通勤講座)の行政書士講座のメリットは
- 一つ一つの講座がコマ切れになっている
- 問題演習量が豊富
- テキストの販売も行っている
の3つが大きく挙げられます。
それぞれの内容を順にご紹介していきます。
一つ一つの講座がコマ切れになっている
ほとんどの予備校講座は1コマあたり2~3時間と設定されています。
通信講座の場合は、一時停止などや保存機能があることにはありますが、どうしても、うまく説明が長引いているときなど、うまく講義が切れないときがしばしばあります。
スタディングの講座は1コマあたりの時間が短く設定されており、単元ごとや通勤・通学時間を使ってうまく勉強を進めることが可能です。
苦手箇所を短時間のうちに何度も繰り返し復習できるため、弱点科目や論点を潰すのに最適です。
問題演習が豊富
問題演習がスタディング は
- スマート問題集
- 記述式対策問題集
- セレクト過去問集
- テーマ別過去問集
の4種類もあり豊富です。
記憶の定着には、短時間の内にテキスト内容を覚える「インプット」と問題演習を行う「アウトプット」を繰り返すことが一番です。
インプットの講座が終わったあとに行う一問一答方式の問題集「スマート問題集」は、記憶定着に使い勝手の良い問題集です。
問題演習は「セレクト過去問集」「テーマ別過去問集」の2種類があり、それぞれ違った視点から問題を解くことができますので、「同じ問題集を使っていて飽きた」とか「1+1=2のように、理屈抜きで答えを覚えてしまった」というミスを防ぐことができます。
過去問集は問題の解説がだけでなくどのように解くべきかの解法講義で、過去問の解き方を学べます。
これによって、似たような問題が繰り返し出題され、かつ時間にあまり余裕のない本試験において、単に知識の量だけでなく、どのように解くべきかという方法・手段を身につけられます。
一問一答形式なので、トイレや通勤などちょっとした時間を活用できます。また、自分がどの論点が理解できてないのか判別に使える点が良いですね。
テキスト(冊子)の販売も行っている
安価の通信講座を利用した場合、テキストはダウンロードして、自分でプリントアウト(場合によっては、プリントアウトすらできない場合もあります)する形式が多いです。
スタディングの場合は費用がかかりますが、テキストの販売も行っているため、紙ベースでの勉強を行いたい人にもピッタリです。
13200円でテキスト(冊子)を購入できます。紙ベースで勉強した方が記憶に定着しやすいのは間違いないので購入しておいた方が無難です。
スタディングの行政書士講座をおすすめできる人できない人
では、スタディングの行政書士講座はどのような人におすすめできて、どのような人におすすめできないのでしょうか?
スタディングの行政書士講座をおすすめできない人
スタディング (旧通勤講座)の行政書士講座をおすすめできないのは
- 気になったら、自分が納得のいくまでとことん調べないと気がすまない
- 忙しい社会人でなおかつ行政書士を初めて学ぶ
人です。
スタディング(旧通勤講座)は先ほどお伝えした通り、質問ができないため分からない箇所は全て自分で調べなければならず忙しい社会人でなおかつ初めて学ぶ受験生にとっては不向きです。
スタディングの行政書士講座をおすすめできる人
スタディング (旧通勤講座)の行政書士講座をおすすめできる
- 大手予備校より安価で、同じ質の勉強をしたい
- 通勤・通学時間を使ってコマ切れに勉強をすすめたい
- 独学の勉強に限界を感じている
人です。
スタディングの行政書士講座は、大手予備校の1/2のほどの費用ですが、質・量的に大手予備校と同程度の講義を受けることができます。カリキュラムをこなせば自身をもって本試験に挑めます。
また、1コマ・分野ごとが非常にコマ切れに設定されており、スキマ時間を有効に活用できます。
行政書士試験を初めて学ぶ方であれば、スタディングよりも安価でなおかつ37.3%と約5人に2人の合格者を輩出したフォーサイトの受講が適しています。
スタディングの行政書士講座の評判・口コミ
#行政書士 #通信講座#スタディング、#オンライン講義。受講料は破格。紙ベースのテキストをオプションで付けてもどこよりも安い。オンライン学習だけど、スクール生と繋がれる。同志を作れる。あれ?講師の #竹原健 先生って、#クレアール の講師もやってんじゃん。
— ゆたまるCo.【ビジ法→行政書士→社労士目指す】 (@K0UU0K) May 12, 2019
通勤講座/スタディング オンライン資格講座
個人的には◎です。
独学社会人や通信講座受講者には、この通勤講座の方が、コスト・カリキュラムの面でも遥かに良いのでは。“手を広げ過ぎない”#行政書士#司法書士 https://t.co/hkVbRRjNFK
— 知者不言 (@partfluidempty) December 20, 2018
スタディングの行政書士講座の合格率
スタディング (旧通勤講座)は合格率を公表していないため、実績は不明です。
ただし、毎年合格者は出ているので、適切な勉強をすれば合格可能な通信講座であることは間違いありません。
スタディング (旧通勤講座)の行政書士講座を利用して合格した人の声がスタディング 公式HPに掲載されているので、みておくと何となくイメージができるはずです。
スタディングの行政書士講座のおすすめコース
コース内容 | 値段 |
総合コース(基本+合格答練+合格模試+合格のための論点200+冊子) | 79,980円 |
合格コース(基本のみ) | 49,500円 |
冊子(オプション) | 13,200円 |
スタディング の行政書士講座の中でおすすめのコースは、基本+過去問+記述式セットにオプションで冊子をつけたコースです。
基本コースのみとたった3万円しか違わないのに、
- 合格論点
- 合格模試
- 合格のための論点200
- 冊子
が付いてくるからです。特に合格論点は出題頻度が高い論点を中心に構成されており、効率よく勉強できるツールとなっているため、スタディング (旧通勤講座)を受講するなら選択肢はそれ以外ないと言い切れます。
さらに、机に向かって勉強する時には冊子があったほうが効率が良いは間違いありません。
本気で行政書士の合格を目指すのであれば、少し高くでも総合コース7万9980円が一番合格確率を高められます。
まとめ
スタディングの行政書士講座は
- 問題演習が豊富
な点が非常に魅力的です。
ただし、
- 分からないことがあっても質問に対応していない
- 老舗予備校と比べ日が浅いため、出題傾向の研究制度が低い
デメリットも存在するため、忙しい社会人でなおかつ初めて学ぶ場合は、少しハードルが高い通信講座となってしまう可能性があります。
初学者の方であれば、フォーサイトを利用した方が内容を理解しやすいため、総合的に踏まえると、全くの初心者というよりは学習経験者でなおかつあまり時間がとれない方に向いていると言えます。